面取りは機械設計の基礎ですよね。
でも久しぶりに図面を書くと、不安になったり、悩ましい場面があったりします。

面取りの寸法って、これでいいんだっけ?

この向きから面取りを指示できないかな・・・?
そこで今回は、図面への面取り寸法の入れ方を紹介します。
あわせて、実際の現場で使われている、面取りに関する便利な図面表現も紹介します。
ぜひ面取り寸法を入れる際の参考にしてください。
今回は面取りに関する実用的なテクニックを紹介します。
現場では十分通用する内容ですが、一方でJISやISOの図面ルールには準拠していません。
面取りとは
まず、面取りについて簡単におさらいしておきましょう。
面取りとは、製品の角をナナメ45°に落とす加工のことです。

『C5』と書けば、深さ5mmの面取りのことです。
図のように45°の縦横の長さを指しています。
斜面の長さではないことに注意してください。

面取り寸法の入れ方 基本編
基本的な面取り寸法の入れ方を見ていきます。
図のようにブロックの一辺に面取りがされている場合、次のように図面に指示します。


図のようにシャフトに面取りをした場合は、側面図や断面図に記入するのが分かりやすいでしょう。


図のように穴のフチに面取りを指示する場合も同じです。
補助線を出して、補助線に対して面取り寸法を指示することもできます。


ちなみに・・・
C面取りは45°になります。45°以外の面取りに『C』を使うことはできません。
図のように普通に寸法指示します。


面取り寸法の入れ方 応用編
全ての面取りを上記のルールで入れると、図面が非常に見にくくなります。
図が多すぎたり、形状が複雑で指示できない場合は、次のような寸法記入も用いられます。
穴のフチの面取りの指示
穴のフチの面取りは次のように指示することもできます。

全周の面取りの指示
外形に沿って全周面取りがつく場合は、次のように指示した方が分かりやすいでしょう。


面取り寸法の入れ方 注記編
さらに図中にいちいち記載してたら、キリがないよ!逆に見にくくなる って場合には、注記欄に指示する方法もあります。


こういうのって全部の面取りを指示するんですか?
このような場合は、図面の注記欄に次のように指示します。
『指示無き面取りはC1のこと』
『指示無き角部はC1面取りのこと』
特殊な面取りが必要な箇所だけC0.5など別途指示し、
その他の箇所は、すべてC1で面取りしてもらえます。


面取り寸法の決め方
面取り寸法をいくつにすればいいのか、面取り寸法の決め方は、コチラのページで解説しています。
C面取りの数字っていくつにすればいいの・・・?って方はぜひご覧ください。
まとめ
今回は、図面への面取り寸法の入れ方を解説しました。
実際の現場で使われている、面取りに関する便利な図面表現も紹介しました。
今回の内容を利用すれば、面取りの図面は一通り入れることができると思います。
こんな場合はどうしたらいい?って内容があれば、ぜひコメントください!
コメント
[…] […]