

もっと設計力を高めたいです!!

どうした?珍しくすごいヤル気だな

まだまだ僕の設計力は低くて・・・
先輩と比べられて悔しい思いをしてばかりなんです
設計力を上げるには、やっぱり実務で設計の数をこなすしかないんですか?

そういうことなら、ハジメには書籍での勉強をオススメするよ

実務は実践的なスキルが身に付くけど、行き当たりばったりで効率が悪い
書籍は体系的にまとめられているから効率よく勉強できるし、
ちゃんと理解したことは、スキルとして生涯設計に活かせるんだ

でもあんまり難しい本はちょっと・・・

心配するな!
初心者でも読みやすい書籍を
厳選して紹介してあげよう
今回は初心者向けの勉強書籍を紹介します。
私自身、機械設計エンジニアとして10年働く過程で、
スキルアップのために数々の書籍を読んできました。
その中でも特にオススメしたい
『役に立った!』『勉強になった!』書籍や、
『ずっと手元に置いている』書籍を紹介します。
どの本も機械設計を初めて学ぶ人にとって、
非常に分かりやすい内容となっています。
中級者の方にとっても、これまで曖昧に設計していたことについて、
正しい理論を勉強しなすキッカケになると思います。

先に一覧にまとめといたぞ
機械設計を勉強する初心者がまず読むべき 即効性の高い1冊
ついてきなぁ!加工知識と設計見積り力で「即戦力」
國井 良昌 (著)
参考価格:2420円
この本は機械設計において頻度の高い『板金』・『樹脂』の基本的な設計方法や設計テクニックが解説されています。
これ1冊で設計に関する知識を網羅しているとは言えませんが、
『日々の設計業務の6割は、この本に書かれていることを実践している』
と言えるぐらい頻度が高く重要な内容に絞って解説されています。
そのため『短期間』で『効率よく』スキルアップすることができます。
本の内容はストーリ立てされているので、読み物としても面白いです。
設計初心者でも理解しやすいよう、
設計テクニックに関する部分は3Dのイメージ画像が豊富に使われています。
ちなみに著者は超有名な設計コンサル、セミナー講師の國井先生。
先生の本はどれも丁寧・実用的でオススメですよ。
設計中は常に手元に置いておきたいバイブル
JISにもとづく機械設計製図便覧(第12版)
大西 清 (著)
参考価格:4400円
機械設計便覧とは機械設計の実用的ハンドブックのようなものです。
JISの主要な項目を抜粋して一冊の本にまとめています。
機械設計や図面の基本的なルール、
ネジやはめあいの大きさ、重要な材料の物性、幾何公差など、
広範囲にわたる情報が非常にコンパクトにまとまっています。
例えば、いつもと違うサイズのネジを使うと、
ネジのピッチや下穴がいくつか分からなくなったりしませんか?
正確な情報をパッと調べるときに、手元に置いておくと重宝する一冊です。
私が設計するときは、この本をそばに置いて何度も見ています。
Amazonのレビューでも★4.2と高評価となっています。
(皆さんも手元に置いて使われてるようです。)
勉強のために読破するというより、
気になったときに辞書のように使いながらスキルアップしていきましょう。

入社したときに教育係の先輩からプレゼントされて、
ずっと大事に使ってる1冊だ
メカニズムの勉強はこの1冊を読めばバッチリ
メカニズムの事典
伊藤 茂
参考価格:2640円
『メカニズムの辞典』という本のタイトル通り、
機械要素のメカニズム(機構)をまとめて紹介している一冊。
有名どころだと『リンク機構』や『歯車機構』など28のジャンルに分類され、
紹介されているメカニズムの総数はなんと723種類に上ります。
各メカニズムはイラストと解説がセットで紹介されているので、どれも簡単に理解できます。
たくさんのメカニズムを短時間で学ぶのに適しています。
複雑なメカニズムや機構は、自分で思いつくと達成感があります。
しかし、ほとんどのメカニズムは、すでに昔の人が質の高いものを考えているものです。
(ちなみにこれは『車輪の再発明』と言われます。)
つまり、こうしたメカニズムは知っているか/知らないかで設計力に差がつくのです。
『辞典』と書かれていると、難しそうですが、
機械設計に興味があれば、面白くてドンドン読み進める内容です。

エレベータのロープが切れても落ちない『エスケープ機構』なんて
よく思いつきますね!
実務でも材料力学を使いこなすための1冊
改訂新版 これならわかる 図解でやさしい 入門 材料力学
有光 隆 (著)
参考価格:2068円
この本は機械設計の中で最も重要な分野の1つ、材料力学の内容を網羅した1冊です。
『梁のたわみ』や『応力』など、材料力学のお馴染みの分野について優しく解説されています。
簡単なイラストがたくさんあるため、初心者でも理解しやすいです。
読んで理解したようで、実際に使うと正しく計算できないのが材料力学のやっかいなトコロ。
この本は、解説のあとに簡単な例題(計算問題)が載っているので、
正しく理解しながら読み進めることができます。
他の本と比べると、読むだけでお手軽スキルアップとはいきません。
しかし、一度自分で手を動かして勉強すると、一生モノの知識として身に付きます!
熱設計の基礎をトコトン優しく学べる1冊
トコトンやさしい熱設計の本 (今日からモノ知りシリーズ)
国峰 尚樹 (著), 藤田 哲也 (著), 鳳 康宏 (著)
参考価格:1540円
タイトルの通り製品の熱設計の基礎についてトコトン優しく丁寧にまとめた本です。
難しい数式はほとんど出てこず、イメージ図や概念イラストがたくさん使われています。
そのため、熱設計をする上で重要な『イメージ』を掴むことができます。
この書籍は66もの細かなコンテンツで構成されています。
各コンテンツは見開き2ページに収まる内容で、
熱設計で重要な『概念』➡『理由・理論』➡『具体例』という流れで解説されます。
『熱設計とは何か』から始まり、
『ファンの選定』、『フィンの設計方法』など実用的なもの、
『PS3を分解してみよう』という応用までさまざまです。
この本に出合う前と後で、筆者の熱設計の捉え方は大きく変わりました。
ちなみに著者の国峰先生は熱設計で特に有名な方です。
ゲーム機プレイステーションの熱設計の担当や解説もされているので、知っている方も多いでしょう。

この本に出合うまでは、『熱設計は前機種と同じです!』とかで
ごまかしてたのは内緒だ
デザインの大原則150個を恐ろしいほどコンパクトにまとめた1冊
Design Rule Index 要点で学ぶ、デザインの法則150
William Lidwell (著), Kritina Holden (著), Jill Butler (著), 郷司陽子 (翻訳)
参考価格:2200円
ちょっと変わり種として、デザインの本を1冊。
この本はデザイン分野の超有名な原則を150個、解説と実例画像付きで紹介しています。
有名どころだと『黄金比』や『KISS』の法則などが乗っています。
機械設計はモノの形をデザインするお仕事ですから、
形が人々にどのように影響を与えるのか知ることは非常に重要です。
『危険を伝えたい・・・』
『ココはつかめる場所だと気づいてほしい・・・』
『どうデザインすればいいのか、なんとなくは分かるけど・・・』

ちゃんと勉強したことはないですね

そんな悩みに理論的な裏付けをしてくれる1冊だ!
この本を読めば、専門学校の授業一年分は必要なくなると話すデザイナーもいます。
Amazonのレビューでも絶賛されています。
個人的にも一度は目を通してほしい一冊です。
まとめ

どれも面白そうな本ばかりです!

まずは興味あるのを買ってみたらどうだ?
エンジニア向けのセミナーは数万円するのも普通だけど、
書籍はだいたい2~3000円で買えるからな

それで一生モノの設計力が身に付くなら、安いもんですね!
なんか僕、すごくヤル気が出てきました~!
いかがでしたか?
今回は設計力を上げたい初心者向けに、オススメ書籍を紹介しました。
機械設計に必要な知識は広範囲にわたるため、一朝一夕で身に付くものではありません。
実務以外にも、書籍を通して少しずつ学習していきましょう。
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