機械加工における面取りとは?加工方法や寸法の決め方は?

筐体設計

機械加工における面取りとは何か。面取りの加工方法や寸法の決め方も解説します。

この記事を読めば、面取りの基本的な知識はバッチリです!

面取りとは?

機械加工における面取りとは、工業製品の角部を角面や丸面などの形状に加工することです。

人が触って怪我することを防止したり、部品同士を組立やすくするために行います。

面取りの種類

面取りには3種類あります。

C面取り

角を45°に落とす面取り。最も一般的な面取りです。
ただ「面取り」といったら、C面取りを指します。

R面取り

角を滑らかなRにする面取り。触っても痛くありません。
子供用のおもちゃには大きなR面取りが設けられています。

糸面取り

角のバリを落とすだけの、ほんのちょっとの面取り。
最も経済的です。バリや角を最低限取りたい場合に使います。

面取りの加工方法

加工方法や面取りをつける位置に応じて、様々な加工方法があります。
工具はAmazonやモノタロウで手軽に入手できます。

旋盤加工

バイト(刃物)を当てて簡単に加工できます。

フライス加工

フライス加工の場合、面取りカッター/Rカッターという面取り用の工具があります。
専用工具を母材に当てることでC面取り・R面取りができます。

▼画像をクリックすると、使い方などのイメージが湧くかもしれません。

面取りカッター

Rカッター

ドリル加工

穴よりも少し大きいドリルを軽く当てることで、
穴のフチに面取りができます。

下の図のように、手作業で面取りを行うための工具もあります。
穴のフチに押し付けてクルクル回すと、面取りができます。

クランクリーマー

ヤスリ・サンダー

ディスクグラインダー、ベルトサンダー、ヤスリでも面取り加工ができます。
手作業になるため、仕上がりが美しくありません。人件費も高くなることが多いです。

▼画像をクリックすると、使い方などのイメージが湧くかもしれません。

ディスクグラインダー

ベルトサンダー

ヤスリ

面取りの図面指示

面取りの大きさは次のように表します。

C面取り

斜面部分ではなく、水平方向または垂直方向の削り量が1mmのとき、C1.0と表現します。

図面では引き出し線を用いて、[C+数字]で指示します。

注記やコメント欄に、[指示無き面取りはC1.0とする]などと書けば、
まとめて指示することもできます。

R面取り

Rの半径で表現します。半径1mmのRにするとき、R1.0となります。

図面では引き出し線を用いて、[R+数字]で指示します。

こちらも注記やコメント欄に、[指示無きRはR1.0とする]などと書けば、
まとめて指示することもできます。

糸面取り

糸面取りはバリや角がとれればいいので、寸法は指示しません。

糸面取りが必要な箇所に指示するか、
[すべての角部に糸面取りのこと]などと指示します。

面取りの目的と数値の決め方1

面取りの目的の1つは、人が触ってケガをしないためです。

ケガ防止の目的ではR面取りが最適です。

一般ユーザ向けにはR8.0以上あれば、触っても痛くないと、一般に言われています。
(もちろん製品のサイズによりますが)

他にも人体の接触する部位に応じて、必要なRは変わってくると考えられます。
手で触れる程度ならばR5.0もあれば十分でしょう。
顔が近づく場所などはR8.0以上確保したほうがいいです。

組立作業者が触る場合は、プラスチック部品ならR1.0あれば十分です。
部品のサイズではR1.0も確保できないことが多いです。

金属部品の場合は、鋭利な感触が目立つので、
プラスチックよりもRを増やすよう意識した方がいいです。

子供が触る製品や、コップの飲み口など口が当たる箇所などは、許される限り大きなRにします。

面取りの目的と数値の決め方2

面取りのもう1つの目的は組立性を良くするためです。

図のように穴に軸を通して、組み立てる場合を考えてみましょう。

面取りがまったくない場合、軸が少しでも穴からズレていたり、
傾いていると組み立てることができません。

面取りがついていると、面取りの範囲内でズレていても、
自然にガイドされて組み立てることができます。

(軸のC0.5) + (穴のC0.5) = C1.0がついているので、1mmズレていても組み立てられます。

R面取りの場合はC面取りの半分で考えます。
(R1.0がついていれば、0.5mmズレても組める)

カメラなどの小型精密機器を設計していた私の経験では、
C0.3付けておけば問題なく組立られます。(部品はせいぜい50mm角サイズ)

ロボットアームで組み立てる際に,アームの精度が0.5mmの場合は、
C0.5以上ないと理論上組み立てられません。

部品のスペースや強度が許すなら、面取りは大きいほど組立やすくなります。

ただし、1つの部品にC0.3やC0.4があると、加工ミスや勘違いを起こしやすいです。
実際には、ある程度統一するといいでしょう。

まとめ

  • 面取りとは角部を角面や丸面などの形状に加工すること
  • 面取りの目的はケガ防止や組立性の改善
  • 面取りの種類はC面取り、R面取り、糸面取り
  • 面取りの加工には、面取りカッター、Rカッター、ドリル、ヤスリなどを用いる。

コメント

  1. […] […]

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